別名すきやきラーメン!?生卵をトッピング「徳島ラーメン」

写真提供:徳島県・(一財)徳島県観光協会

日本全国には、その地域ごとにさまざまな特色を持つラーメンが数多く存在し、日本国内のみならず海外でも根強い人気がります。その中でも、四国地方の徳島県で生まれた「徳島ラーメン」は、その独特な特徴から多くの人々に愛されています。

徳島ラーメンの最大の特徴は何といっても、そのトッピングにあります。一般的なラーメンには、チャーシューやメンマ、ネギなどがトッピングとして用いられますが、徳島ラーメンには「生卵」が入ることが特徴的です。この生卵をくずしてスープと絡めて食べるとすきやきのような味わいがあることから、徳島ラーメンをすき焼きラーメンと呼ぶこともあります。

また、スープは豚骨ベースの濃い味付けで、甘辛い豚骨醤油の「茶系」、鶏ガラや野菜なども使用したマイルドな「黄系」、あっさりテイストの「白系」の3系統に分かれています。これらのスープが、麺と生卵、そしてもう一つの特徴的なトッピングである豚バラ肉と絡み合い、まろやかで深い味わいを引き立てます。

麺は、中太・ストレート・短めで、やや柔らかめ。この麺がスープとよく絡み、一緒に口の中へと滑り込んできます。そして、口の中で広がるのは、スープ、麺、生卵、豚バラ肉が一体となった、徳島ラーメンならではの味わいです。徳島県内だけでなく、全国各地にファンを持つ徳島ラーメン。その人気の理由は、その独特な特徴と、シンプルながらも深い味わいにあります。一度食べたら忘れられない、その味をぜひ一度ご賞味ください。

徳島ラーメンは、その地域性と歴史、そして独自の味わいから、日本のラーメン文化を象徴する一杯と言えるでしょう。それぞれの地域が持つラーメンの特色を楽しむことで、日本の深い食文化を感じることができます。

「らーめん」と書かれた店先の暖簾