錦帯橋

錦川にかかる美しい五連のアーチ「錦帯橋」

錦帯橋は、山口県岩国市にある日本を代表する美しい木造橋で、日本三名橋の一つとされ、その名の通り、美しい錦の帯のように川面を飾っています。1673年に建設されましたが1945年の台風によって流失してしまい、1953年に市民からの強い要望により現在の形に再建されました。橋は全長約193m、幅約5mで、その美しい姿は四季折々の風景と調和しています。

春には桜が咲き乱れ、夏は鵜飼による鮎漁で川がにぎわい、秋には燃える紅葉、冬には静かな雪景色…と、季節の美しさの中にたたずむ錦帯橋は、いつ訪れても周囲の自然と画になる素晴らしさです。
日が落ちると、ライトアップされた錦帯橋が幻想的に浮かび上がります。ライトアップのプログラムは季節により異なり、カラフルにライトアップされたり、周辺の桜と合わせてライトアップされることもあります。

夜のライトアップされた錦帯橋と桜

また、錦帯橋はその歴史的な価値からも重要です。この橋は、戦乱の時代を経て、多くの自然災害を乗り越え、現在までその姿を保っています。その姿は、日本人の粘り強さと技術力、美意識を象徴しています。現在の錦帯橋は、木を組み合わせることで上から圧がかかるほど強度が増す仕組みになっており、訪れる人を支え、魅了し続けています。錦帯橋の凄さを体感するには、橋を裏から見るのがおすすめで、間近で見る幾何学的な組木の技法は圧巻です。

錦帯橋は、石段を登って本丸へと続く岩国城の一部として建設され、山の上にそびえる天守閣からは、錦川にかかる美しい五連アーチ構造をご覧いただけます。岩国城へは錦帯橋を渡って徒歩5分の場所からロープウェイで行くことができます。初代岩国藩主・吉川広家によって1608年に築城された岩国城は、錦川を天然の外堀にした山城です。現存する城は、1962年に再建されました。天守閣は展望台になっていて、天気の良い日は瀬戸内海まで一望できます。

創建から約350年、多くの人を魅了してきた錦帯橋。江戸時代には歌川広重や葛飾北斎が絵を描き、徳川将軍家に嫁いだ篤姫は江戸へ上る途中わざわざ遠回りして橋を渡ったといわれています。今でも変わらない錦帯橋の美しさを四季折々の風景とともに是非ご覧ください。

アクセス
〒741-0062 山口県岩国市岩国1
JR新岩国駅からバスで約15分
JR岩国駅からバスで約20分